私の父でもあるカトウファーム社長 加藤博康は、直感的に「これは危ない」と思ったそうです。

ウルトララン誕生物語

抗生物質

それは45年位前のこと。

「抗生物質※を使えば、鶏の病気がおさえられ利益が上がる!」と、同業者は次々と使い始めました。丈夫な鶏を育てる、というよりもいかに死なない鶏を使い続ける=産ませ続けるのか、という発想に大きな疑問を抱きました。

自然の摂理の中で元気な鶏を育て、美味しくて安全な卵を作りたい。それは父の頑な思いでした。これは、今も私の体の中に流れるカトウファームの熱い思いのひとつです。そこで周りの同業者とは一線を画すことを決意。特にエサと水にこだわり、101mの井戸を掘って、ミネラル分豊富な水を鶏に与えました。人間の主食に相当するエサには遺伝子組み換えをしていないトウモロコシを使用カトウファームのエサ「自然の摂理に逆らって栽培された遺伝子組み換え穀物は、人体にどんな悪影響があるのかわからない。だから絶対に使わない」とこれまで以上の頑固さで、カトウファームでは100%non-GMO(非遺伝子組み換え)のトウモロコシをずっと使い続けています。

さらにさまざまな飼料をブレンドし、抗生物質などの添加物を排除することで、いわゆる安全性は確保できました。そして、その安全性へのチャレンジはまだまだ続きます。

そして、40年前、大きな転機を迎えることになります。

ウルトラランを産む鶏

独自に開発した天然酵母菌入り微生物飼料を与えることで、卵本来の風味を出すことに成功したのです。さらに味わいが増しただけでなく、鶏自体がそれまで以上に元気になったこと。

一見して鶏の羽の色ツヤが確実に良くなったのです。その理由は、酵母飼料を食べることで腸内環境が改善されたということ。その結果、鶏舎の臭いも激減。まさに、いいこと尽くめでした。「酵母卵」の完成です。

天然酵母にいたる、そもそものきっかけは、55年ほど前にさかのぼります。当時は地面に放し飼いの時代。「どうして鶏は、一日中、地面をつついているのだろう?」。カトウファームの土父はそれを長い間、疑問に思っていたそうです。確かに、虫も食べているが、土も食べている。そして、彼は一つの仮説を立てたのです。

昔の卵が美味しかったのは、土を食べていたから?▶土には何か栄養分が含まれているのではないか?▶それを飼料に混ぜて与えてみてはどうだろう?思案の末たどり着いたのが天然酵母だったのです。酵母菌は発酵する際に、糖分、脂質、カロリーを分解して、アミノ酸やクエン酸などの有用な成分を生成するので人間にとって有用である、という事実がある。ならば、鶏にだって有効なはず・・・

カトウファームの人々

その思いを胸に父は15年前、東京の外れ、町田市郊外の雑木林を開墾しカトウファームを設立。その意志を継いだのは息子である私、現農場長加藤智観です。私自身も父に負けず劣らずの、卵作りのこだわり職人と自負しております。父の作り上げた「酵母卵」をもっとグレードアップして、究極の卵を作りたい。その思いから約一年、試行錯誤を続けて完成したのが「ウルトララン」なのです。

これまでの、オリジナルのエサに、最高品質の魚粉であるホワイトミール(白身魚)を使用、ハーブティーとしても利用されるマリーゴールド、スタミナがつくにんにくゴマ等のオリジナルブレンド飼料で育て、生まれた、まさに究極のプレミアムエッグ「ウルトララン」。その味わいは、生卵で、そして半熟のゆで卵、目玉焼きでどうぞお召し上がりください。まずは、シンプルな卵料理でこそ、一番の味わいを、間違いなく実感出来ると思います。

※現在では抗生物質の使用は、人体に影響を与えることがわかり、その使用には制限が設定されています。